空気の悩みにサヨナラ!負イオンとオゾンのタッグで実現する、安心・快適な室内空間の秘密を世界初解明

ヘルスウェルビーイングニュース

現代の室内環境、こんなお悩みありませんか?

「なんだか部屋の空気がよどんでいる気がする」「家族の誰かが風邪をひくと、あっという間に家中に広がる」「ペットの臭いや生乾き臭が気になるけれど、換気だけではなかなか解決しない…」。

現代の建物は、高気密・高断熱化が進み、一年中快適な室温を保てるようになりました。これは素晴らしい進化ですが、その一方で、換気が不十分になりがちなため、室内の空気質が悪化する懸念も高まっています。目に見えないウイルスや細菌、アレルゲン、そして生活臭が室内にこもりやすくなり、私たちの健康や快適さに影響を与える可能性があります。

これまでも、空気清浄機や換気、消毒液など、さまざまな対策が講じられてきましたが、ウイルスや菌の持続的な低減、そして気になる臭いの根本的な解決には、まだ課題が残されていました。特に、空間全体を効率的かつ安全に清浄化する技術が求められていたのです。

そんな私たちの悩みに寄り添う、画期的な研究成果が発表されました。三菱電機株式会社と国立大学法人東京科学大学(Science Tokyo)生命理工学院の蒲池教授らの共同研究チームが、負イオンとオゾンを組み合わせることで、室内のウイルス・菌・臭気を効率的に低減するメカニズムを世界で初めて解明したのです。

世界初の発見!負イオンがオゾンの力を引き出す驚きのメカニズム

今回の研究で明らかになったのは、「負イオンを併用することで、オゾンの酸化作用が劇的に向上する」という驚きの事実です。オゾンは強力な酸化力を持つことで知られ、ウイルスや菌の不活化、臭気成分の分解に有効ですが、その効果を最大限に引き出すためには、いくつかの条件がありました。

研究チームは、負イオンをウイルスや菌の周囲に存在する水分に溶解させると、負イオン由来の硝酸系成分によって水分のpHが低下することを発見しました。pHとは、物質の酸性・アルカリ性を示す指標で、pHが低いほど酸性が強いことを意味します。水分中のオゾンは、低pH(酸性条件下)で分解が抑制され、その酸化作用が高まることが知られています。

つまり、負イオンが水分のpHを最適な状態に整えることで、オゾンの働きをサポートし、より効率的にウイルス・菌・臭気を攻撃できるようになるのです。研究では、負イオンとオゾンを1時間照射した水分のpHが中性のpH7から弱酸性のpH5まで低下し、負イオンを併用しない場合と比べて溶存オゾン濃度が約1.5倍も向上することが確認されました。溶存オゾン濃度が高まることで、ウイルスや菌とオゾンの接触機会が増え、結果として酸化作用が向上するというメカニズムが明確になりました。

この発見は、これまでのオゾン単体での利用における持続性や安定性といった課題を克服し、低濃度オゾンでも高い効果を発揮できる可能性を示しています。まさに、空気清浄技術の新しい扉を開く研究成果と言えるでしょう。

負イオンとオゾンの併用による酸化作用向上メカニズムと効果

低いオゾン濃度でもパワフル!ウイルス・菌・臭気への確かな効果

この新しいメカニズムが解明されたことで、私たちはより安心できる室内環境を手に入れることができるかもしれません。なぜなら、この技術は、日本空気清浄協会の室内許容濃度である「50ppb以下」という低いオゾン濃度で、ウイルス・菌・臭気に対する高い低減効果を発揮するからです。

具体的には、以下のような驚くべき効果が確認されています。

  • ウイルス・菌の低減: これまでに報告されている特定のウイルスに加え、試験片に付着した大腸菌や水回りのピンクぬめり酵母菌を、わずか1時間の処理で99%以上低減する効果が確認されました。特に、ピンクぬめり酵母菌は浴室などでよく見られる厄介な菌であり、その効果は私たちの日常生活における衛生管理に大きく貢献することでしょう。

ピンクぬめり酵母菌の低減効果

  • 臭気の低減: 多くの人が悩まされる汗臭や生乾き臭についても、1時間の処理で臭気強度を1以上低下させる効果が確認されています。臭気強度1の低下は、臭気が90%以上低減されたことに相当します。これなら、部屋干しの洗濯物も、汗をかいた後の衣類も、より快適に過ごせるようになるかもしれません。

汗臭と生乾き臭の低減効果

これらの効果は、オゾン単独で処理した場合よりも高い低減効果を示しており、負イオンとオゾンの相乗効果がいかに強力であるかを物語っています。低いオゾン濃度でこれだけの効果が得られるため、安全性を確保しつつ、私たちの身の回りの空気をきれいに保つことが期待されます。

研究を支える二つの力:三菱電機とScience Tokyoの連携

この画期的な成果は、三菱電機と東京科学大学、それぞれの専門的な知見が融合したからこそ実現しました。

  • 三菱電機: ウイルス・菌・臭気の低減効果を正確に評価する技術に長けています。実際に環境中でどれくらいの効果があるのかを検証する、いわば「効果の見える化」を担いました。

  • 東京科学大学(Science Tokyo): 放電活性種の分析・同定技術において世界トップレベルの専門性を持っています。目に見えない負イオンやオゾンがどのように生成され、どのような化学種として存在し、どのように反応しているのかを詳細に解析する役割を果たしました。

このように、異なる強みを持つ二つの組織が協力することで、現象面だけでなく、その背後にある化学的なメカニズムまで深く掘り下げて解明することが可能になりました。まさに、サイエンスとエンジニアリングの融合が、私たちの生活を豊かにする新たな技術を生み出した好例と言えるでしょう。

これからの暮らしをどう変える?広がる応用の可能性

今回解明されたメカニズムは、私たちの未来の暮らしに大きな変化をもたらす可能性を秘めています。この技術は、さまざまな空間での活用が期待されており、より安心・安全で快適な社会の実現に貢献することを目指しています。

  • 人が集まる空間: 学校、病院、オフィスなど、多くの人が出入りする場所では、感染症のリスクが常に懸念されます。この技術を応用したデバイスが導入されれば、空気中のウイルスや菌を低減し、より衛生的な環境を提供できるでしょう。特に病院では、院内感染のリスクを低減する上で大きな助けとなるかもしれません。

  • 生活空間: リビング、キッチン、浴室など、私たちの日常の生活空間も例外ではありません。特にキッチンや浴室は、菌の繁殖や臭いの発生が気になる場所です。この技術が家庭用デバイスに搭載されれば、日々の生活臭の悩みを軽減し、より清潔で心地よい住まいを実現できます。

  • 移動空間: 自動車、電車、飛行機といった公共交通機関や、シェアモビリティのような共有空間でも、衛生管理は非常に重要です。不特定多数の人が利用する空間だからこそ、常に空気を清潔に保つ技術が求められます。この技術を応用した小型で高効率なデバイスが開発されれば、移動中の安心感が格段に向上するでしょう。

三菱電機は今後、この技術をさらに進化させるため、デバイスの小型化や高効率化に取り組むとしています。そして、それぞれの空間の特性に合わせた最適な除菌・脱臭ソリューションの開発を加速し、私たちのウェルビーイング(心身ともに満たされた状態)に貢献していくことでしょう。

オゾンと負イオン、知っておきたい基礎知識

今回の画期的な技術を理解するために、オゾンと負イオンについてもう少し詳しく見ていきましょう。これらは私たちの身近な環境にも存在し、様々な形で私たちの生活に関わっています。

オゾンとは?

オゾン(O₃)は、酸素原子が3つ結合した気体で、自然界にも存在します。例えば、森林や海岸などで感じる「すがすがしい空気」の成分の一つがオゾンだと言われています。また、雷が発生した後に特有の匂いがするのも、雷放電によってオゾンが生成されるためです。

オゾンの最大の特徴は、その強力な酸化力です。この酸化力によって、ウイルスや細菌の細胞膜を破壊したり、臭いの原因となる物質を分解したりする働きがあります。そのため、古くから浄水処理や脱臭、殺菌など、さまざまな分野で利用されてきました。

しかし、オゾンは高濃度になると人体に有害となる可能性もあるため、使用する濃度には厳格な基準が設けられています。今回の研究で「50ppb以下」という低濃度で効果が確認されたことは、安全に配慮しながらその恩恵を享受できることを意味し、非常に重要なポイントです。

負イオンとは?

負イオン(マイナスイオン)は、空気中の原子や分子が電子を受け取ってマイナスに帯電したものです。滝のそばや森林など、自然豊かな場所で多く発生すると言われています。私たちがこうした場所で「リフレッシュできる」「空気が澄んでいる」と感じるのは、負イオンが関係しているという説もあります。

負イオンは、空気中のちりや花粉、PM2.5などの微粒子に付着し、それらを床に沈降させることで、空気清浄効果が期待されています。また、リラックス効果やストレス軽減効果など、健康面への良い影響も研究されています。今回の研究では、この負イオンが単に空気をきれいにするだけでなく、オゾンの化学反応を助けるという、これまで知られていなかった重要な役割が明らかになりました。

なぜこの二つを組み合わせるのが画期的なのか?

オゾンと負イオンは、それぞれに空気清浄や脱臭の効果が期待できますが、今回の研究で示されたのは、この二つを組み合わせることで、単独では得られない相乗効果が生まれるという点です。

オゾンの強力な酸化力を、負イオンが作り出す弱酸性の環境が最大限に引き出す。これはまるで、最高の舞台装置が用意された中で、主役であるオゾンがその能力を遺憾なく発揮するようなものです。この相乗効果により、低いオゾン濃度でも優れた衛生効果と脱臭効果を実現できるため、安全性と実用性を両立した次世代の空気清浄技術として、大きな期待が寄せられています。

国際舞台での発表へ:Pacifichem 2025

今回の開発成果の詳細は、2025年12月15日から20日までハワイ(ホノルル)で開催される国際会議「Pacifichem 2025」で発表される予定です。Pacifichemは、5年ごとに開催される世界最大級の化学分野の国際会議であり、世界中の研究者が集まり、最新の研究成果を共有し、議論を深める場です。

このような世界的に権威のある会議で発表されることは、この技術が科学的にも非常に高く評価されている証拠です。日本の研究チームによるこの画期的な発見が、世界の化学研究者や技術者から注目され、今後の研究開発や実用化がさらに加速していくことが期待されます。

Pacifichem 2025の公式サイトはこちら

まとめ:私たちの健康と快適さを守る新技術への期待

三菱電機と東京科学大学によるこの共同研究は、私たちの室内環境におけるウイルス・菌・臭気といった長年の悩みに、科学的な根拠に基づいた新しい解決策を提示してくれました。負イオンがオゾンの力を最大限に引き出すというメカニズムの解明は、低濃度オゾンでも安全かつ効率的に空気を清浄化できる可能性を示し、私たちの健康と快適な暮らしを守るための強力なツールとなるでしょう。

今後、この技術が搭載されたデバイスが私たちの身の回りに普及することで、学校や病院、オフィス、そして家庭の隅々に至るまで、より安心で心地よい空気が満たされる未来が訪れるかもしれません。私たちのウェルビーイングを向上させるため、この革新的な技術の今後の発展に、ぜひ注目していきましょう。

関連情報

三菱電機グループの活動については、以下のウェブサイトをご覧ください。
www.MitsubishiElectric.co.jp

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