令和の高校生、9割以上が「20歳を過ぎてもタバコを吸いたくない」!その深層心理と現代社会の健康意識
現代社会における喫煙の立ち位置と若者の意識
かつては、映画やドラマで俳優がタバコを吸う姿が「かっこいい」とされ、憧れの対象となる時代がありました。昭和や平成初期には、喫煙が大人としてのステータスや魅力を象徴するような風潮さえ存在していたのです。しかし、時代は移り変わり、平成後期から令和にかけて、喫煙に対する社会の目は大きく変化しました。テレビドラマから喫煙シーンが激減し、公共施設での分煙から全面禁煙へと規制が強化され、喫煙者は以前にも増して肩身の狭い思いをすることが多くなっています。
このような社会情勢の変化の中で、これからの時代を担う若者たちは「喫煙」に対してどのような意識を持っているのでしょうか。10代・現役高校生を対象としたマーケティング情報サイト「ワカモノリサーチ」が、全国の現役高校生(男女)を対象に「20歳を過ぎたらタバコを吸いたいと思いますか?」というアンケート調査を実施しました。今回は、その衝撃的な結果と、若者たちのタバコに対する本音を深掘りしていきます。
「ワカモノリサーチ」のメディアサイトはこちらから確認できます。
https://wakamono-research.co.jp/media/
驚きの結果:9割以上の高校生が「タバコを吸いたくない」
調査の結果、20歳を過ぎたらタバコを「吸いたいと思う」と回答した高校生はわずか8.8%に留まりました。実に91.2%もの現役高校生が「吸いたいと思わない」と回答しているのです。この数字は、現代の若者たちが喫煙に対して非常に強い拒否感を持っていることを明確に示しています。

この調査は、2025年9月30日から2025年10月15日の期間に、株式会社ワカモノリサーチが全国の現役高校生(男女)479名を対象にインターネットリサーチによって実施されました。
「吸いたくない」理由を深掘り:若者たちのリアルな声
「タバコを吸いたくない」と回答した高校生たちの意見は、主に「臭い」「体に悪い」「金銭面」「家族の影響」「カッコ悪い」の5つのカテゴリーに分類できます。それぞれの理由について、若者たちの声と、その背景にある専門的な知見を詳しく見ていきましょう。
1. 「臭い」に対する嫌悪感:紙タバコも電子タバコも
最も多く聞かれた理由の一つが「臭い」に関するものでした。
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「たばこのにおいが苦手だから」
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「タバコの匂いを嗅ぐだけでもあまりいい気がしないから」
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「臭いしばっちい」
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「口が臭くなりそう」
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「歯が臭くなる」
といった意見が寄せられています。タバコの煙の臭いに対する生理的な嫌悪感が非常に強いことが伺えます。喫煙者の口臭や、服に染み付いた臭いにも敏感に反応しているようです。
タバコの臭いの正体と影響
タバコの煙には、タール、ニコチン、一酸化炭素といった有害物質だけでなく、数千種類もの化学物質が含まれています。これらの化学物質が複雑に混ざり合い、独特で不快な臭いを発生させます。特にタールは粘着性が高く、髪の毛、衣類、家具、壁などに付着しやすく、一度付着すると簡単には取れません。喫煙者自身は嗅覚が麻痺しているため気づきにくいことが多いですが、非喫煙者にとっては非常に強い不快臭となります。
興味深いことに、この「臭い」に対する嫌悪感は、紙タバコだけでなく電子タバコや加熱式タバコに対しても向けられています。喫煙者の中には「電子タバコだから臭わないだろう」と考える人もいるかもしれませんが、若者たちはその独特の「香り」にも敏感です。たとえ紙タバコのような強い煙の臭いがなくても、加熱式タバコの蒸気には独特の甘い香料や、加熱されたタバコ葉の臭いがあり、これが非喫煙者にとっては不快に感じられることがあります。特に密閉された空間や人混みでは、その臭いが周囲に広がりやすく、嫌悪感を抱かれる原因となります。
冬場の「香りストレス」とタバコの臭い
別の調査によると、冬になると香りや匂いを強く感じる人が7割以上いることが判明しています。具体的には、「よくある」が31.3%、「たまにある」が42.4%で、合計73.7%もの人が冬に香りを強く感じると回答しています。これは、冬は空気が乾燥し、香りの粒子が拡散しやすくなることや、室内の換気が少なくなることなどが影響していると考えられます。この知見を踏まえると、冬場に喫煙者が発するタバコの臭いは、非喫煙者にとって一層強く、不快に感じられる可能性が高いでしょう。若者たちがタバコの臭いに敏感な背景には、このような季節的な要因も無意識のうちに影響しているのかもしれません。
2. 「体に悪い」という明確な認識:健康意識の高さ
次に目立ったのが「体に悪い」という健康面に関する意見です。若者たちは、タバコが健康に与える悪影響を非常に強く認識していることが伺えます。
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「肺に悪く、これからの人生に関わるから」
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「不健康にしかならない」
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「肺が黒くなりたくないから」
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「ガンのリスクが上がりそうだから」
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「病気になる確率があがるし周りも巻き込むから」
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「体に悪影響があるものを自分から取り込みたいと思わないから」
といった声が多数寄せられました。若者たちは、タバコと健康被害の関連性を深く理解しており、自らの健康を積極的に守ろうとする意識が高いことが浮き彫りになりました。
喫煙が体に与える具体的な影響
タバコが健康に与える悪影響は、科学的にも広く認知されています。喫煙は、がん(特に肺がん、口腔がん、咽頭がん、食道がんなど)、心血管疾患(心筋梗塞、脳卒中)、呼吸器疾患(慢性閉塞性肺疾患:COPD、気管支炎)、糖尿病、歯周病など、多岐にわたる病気のリスクを高めます。また、免疫機能の低下、骨密度の低下、生殖機能への悪影響なども指摘されています。
若者たちは、これらの情報を学校教育やメディアを通じて得ている可能性が高く、「タバコ=体に良くないもの」という認識が大人以上に浸透しているのかもしれません。将来の健康に対する意識が非常に高く、自ら進んで健康を害する行為を避けたいと考えていることが伺えます。
受動喫煙の危険性
喫煙は、喫煙者自身の健康だけでなく、周囲の非喫煙者にも深刻な影響を与えます。これが「受動喫煙」です。タバコの煙には、喫煙者が吸い込む「主流煙」と、タバコの先から立ち上る「副流煙」がありますが、副流煙は主流煙よりも多くの有害物質を含んでいます。例えば、ニコチンは2.8倍、タールは3.4倍、一酸化炭素は4.7倍も多く含まれているとされています。
受動喫煙は、乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクを高めたり、子どもの喘息、気管支炎、中耳炎などの呼吸器疾患を引き起こしたり悪化させたりすることが知られています。成人においても、肺がんや心疾患のリスクを高めることが明らかになっています。若者たちが「病気になる確率があがるし周りも巻き込むから」と述べているのは、受動喫煙による周囲への健康被害も視野に入れている証拠であり、非常に高い倫理観と社会性を持ち合わせていると言えるでしょう。
喫煙と美容・肌への影響
喫煙は、健康だけでなく、見た目の美容にも悪影響を及ぼします。若者たちが健康を重視するのと同様に、美容への意識も非常に高い現代において、この点は特に注目すべきでしょう。喫煙は、肌の老化を早め、「スモーカーズフェイス」と呼ばれる特有の顔つきを引き起こす可能性があります。具体的には、以下のような影響が考えられます。
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シミ・そばかすの増加: タバコの有害物質は、活性酸素を発生させ、メラニンの生成を促進します。また、ビタミンCを大量に消費するため、肌のバリア機能が低下し、紫外線によるダメージを受けやすくなります。
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シワ・たるみの進行: 喫煙は、肌のハリや弾力を保つコラーゲンやエラスチンを破壊します。さらに、血行不良を招き、肌に必要な栄養素が届きにくくなるため、肌の再生能力が低下し、シワやたるみができやすくなります。
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肌のくすみ・乾燥: 血行不良は、肌の新陳代謝を低下させ、老廃物が蓄積しやすくなります。これにより、肌がくすんだり、乾燥しやすくなったりします。
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歯の黄ばみ・口臭: タールが歯に付着することで歯が黄ばみ、ニコチンは唾液の分泌を抑制し、口内の細菌が増殖することで口臭の原因となります。
別の調査では、「肌ケアを意識している」人が82.7%と非常に高い一方で、「香りケアを意識している」人は8.6%に留まるという結果が出ています。多くの人が肌の健康を重視している現代において、喫煙が肌に与えるダメージは、若者たちがタバコを避ける大きな理由の一つになっていると考えられます。肌を丁寧に扱うことや、クレンジングなどのスキンケアを大切にする意識が高い若者たちにとって、喫煙による肌への悪影響は看過できない問題なのでしょう。若者たちは、タバコが「不健康」なだけでなく、「不潔」「不美人」につながる行為だと認識しているのかもしれません。
3. 「金の無駄」:合理的な金銭感覚
健康面だけでなく、金銭面に関する意見も多く聞かれました。若者たちは、タバコにかかる費用を「無駄」だと感じています。
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「金の無駄」
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「お金もったいない」
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「お金もかかる!健康に悪い!いい事がない」
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「値段が高いので他のことにお金を使いたい」
といった声が寄せられました。健康に悪く、臭いもひどくなるタバコに、わざわざ高いお金を出して購入している大人の心理が理解できない、と感じている高校生は少なくないようです。これは、現代の若者が非常に合理的な金銭感覚を持っていることを示しています。
タバコ代の具体的なコスト
例えば、1箱600円のタバコを1日1箱吸うと仮定すると、1ヶ月で約18,000円、1年間で約216,000円、10年間で約2,160,000円もの費用がかかります。この金額は、決して少なくありません。このお金があれば、趣味に使う、旅行に行く、将来のために貯蓄する、自己投資のために資格取得の費用に充てるなど、より有意義な使い道がたくさんあります。
若者たちは、限られた可処分所得を、自分たちの成長や楽しみのために使いたいと考えています。タバコという、健康を害し、周囲に不快感を与え、しかも多額の費用がかかるものに投資する価値を見出していないのです。これは、現代の経済状況や若者の価値観を反映した、非常に現実的な視点と言えるでしょう。
4. 「家族の影響」:身近な喫煙者からの学び
家族が喫煙者であることで、嫌な思いをした経験を持つ高校生も少なくありません。
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「お父さんが吸っていて嫌な思いしたから」
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「親が吸っていてとても気持ち悪くなるから」
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「副流煙で家族に迷惑をかけるようじゃ良くないから」
といった意見が寄せられています。身近な存在である親の喫煙が、子どもたちのタバコに対する嫌悪感を形成しているケースが多いことが分かります。高校生の子供が「臭いから外で吸って」と懇願しても、それを無視して自宅で吸う親がいるという実態も浮き彫りになりました。
親の喫煙が子どもに与える影響
親の喫煙は、子どもの健康だけでなく、心理的な発達や価値観の形成にも大きな影響を与えます。子どもは親の行動を見て育つため、親が喫煙していると、タバコに対する抵抗感が薄れる可能性があります。しかし、今回の調査結果からは、むしろ親の喫煙が反面教師となり、タバコを吸いたくないという強い意識につながっていることが伺えます。
子どもたちは、親がタバコを吸うことで、臭いや副流煙による健康被害を身をもって経験しています。これは、親がいくら口で「タバコは悪い」と言っても、行動が伴っていなければ説得力がないことを示しています。親としての喫煙行動を見直すことは、子どもの健康を守るだけでなく、子どもとの信頼関係を築く上でも非常に重要です。
5. 「カッコ悪い」というイメージの変化
タバコを吸う行為が「カッコ悪い」と感じている高校生の意見も目立っていました。
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「かっこよくないから」
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「体に悪いことをしていてカッコよくない」
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「ダセェし肺汚れる」
といった声は、昭和や平成初期の「喫煙=かっこいい」というイメージが、令和の若者の間では完全に過去のものとなっていることを示しています。現代において「かっこいい」とされるのは、健康的なライフスタイルを送り、自分自身を大切にし、周囲にも配慮できる人物像です。喫煙は、そのいずれにも当てはまらないと認識されているようです。
現代社会における「かっこよさ」の変遷
社会的な価値観の変化は、流行やファッションだけでなく、人々の行動規範にも大きな影響を与えます。かつては個性の象徴とされた喫煙も、現在では「健康意識の低さ」「周囲への配慮の欠如」「自己管理能力の不足」といったネガティブなイメージと結びつけられることが多くなりました。特にSNSが普及した現代では、個人の行動が広く共有され、評価されるため、若者たちはより一層、社会的なイメージを意識する傾向にあります。
喫煙によって歯が黄ばんだり、肌がくすんだり、口臭がしたりといった外見上の変化も、「カッコ悪さ」につながる要因として認識されているでしょう。喫煙者で女性との出会いに悩む男性がいるとしたら、タバコをやめることが、新しい出会いを引き寄せるきっかけになる可能性もきっとあるでしょう。
少数派の意見:「吸いたいと思う」高校生の理由
一方で、少数派ではありますが、20歳を過ぎてタバコを「吸いたいと思う」と回答した8.8%の高校生たちからは、どのような意見が寄せられたのでしょうか。主な意見は「味」に関するものと「人生経験」に関するものに分類されたそうです。
「味」と「人生経験」への関心
「美味しそう」といった「味」に関する意見は、タバコの香料やフレーバーへの好奇心を示している可能性があります。また、「人生経験」としてタバコを吸ってみたいという意見は、成人としての新しい体験や、禁じられたものへの興味、あるいは大人になった証としての一種の通過儀礼と捉えているのかもしれません。しかし、これらの意見は全体のごく一部に過ぎず、大勢の若者たちが喫煙に対してネガティブなイメージを持っている現状を覆すものではありません。
喫煙をめぐる社会の変化と若者たちの未来
今回の調査結果は、現代の若者たちが喫煙に対して非常に高い健康意識と社会性を持ち合わせていることを明確に示しています。彼らは、タバコがもたらす健康リスク、経済的負担、周囲への影響、そして社会的なイメージの低下を総合的に判断し、喫煙を避けるという合理的な選択をしているのです。
禁煙のメリット:今から始める健康的な未来
もし現在喫煙されている方がいれば、禁煙は多くのメリットをもたらします。
- 健康の改善: 禁煙を始めると、数分後には血圧や心拍数が正常に戻り始め、数日後には味覚や嗅覚が改善します。数ヶ月後には呼吸器症状が改善し、数年後には心疾患やがんのリスクが非喫煙者に近づいていきます。
- 経済的な余裕: タバコ代が浮くことで、年間数十万円もの出費がなくなります。このお金を貯蓄や趣味、自己投資に回すことで、より豊かな生活を送ることができます。
- 美容効果: 肌の血行が改善し、コラーゲン生成が促進されることで、肌のハリや潤いが戻り、シミやシワの改善も期待できます。歯の黄ばみが薄くなり、口臭も軽減されるでしょう。
- 人間関係の改善: 家族や友人、職場の同僚など、周囲の人々への受動喫煙の心配がなくなり、より良好な人間関係を築くことができます。
- 社会的なイメージの向上: 健康志向が高まる現代において、禁煙は自己管理能力の高さや周囲への配慮を示す行為として、ポジティブなイメージにつながります。
禁煙サポートの活用
禁煙は一人で達成するのが難しいと感じる人もいるかもしれません。しかし、現代には様々な禁煙サポートがあります。例えば、禁煙外来では医師や看護師のサポートを受けながら、禁煙補助薬(ニコチンパッチ、ニコチンガム、内服薬など)を活用して禁煙に挑戦できます。また、地域の保健所や禁煙相談窓口でも、専門家によるカウンセリングや情報提供が行われています。これらのサポートを積極的に活用することで、禁煙成功への道が開かれるでしょう。
若者たちの意識が社会を変える
今回の調査結果は、若者たちの健康意識の高さが、今後の社会における喫煙のあり方を大きく変えていく可能性を示唆しています。彼らの価値観が主流となる未来では、喫煙はさらに「特別な行為」となり、その場所や機会は限定されていくのかもしれません。このような若者たちの声に耳を傾け、社会全体で健康的な環境づくりを進めていくことが、喫煙者・非喫煙者双方にとってより良い未来につながるでしょう。
調査結果の詳細とワカモノリサーチについて
今回ご紹介した調査結果の詳細・全貌は、「ワカモノリサーチ」のウェブサイトでご覧いただけます。
https://wakamono-research.co.jp/media/teenagers-smoking-survey/
株式会社ワカモノリサーチは、「全国9割の高等学校とのネットワーク」と「全国5万人以上の若者ネットワーク」を最大限に活用し、既存の若者向け・Z世代向けのマーケティング企業やサイトではできない“オンリーワン”のマーケティング・調査を可能にしています。企業や媒体からの依頼も受け付けていますので、若者のリアルな声を知りたい方は、以下のHPまたは電話で相談・問い合わせが可能です。
https://wakamono-research.co.jp/
本調査結果(画像)の引用・転載について
本調査の一部を引用・転載される場合には、出典として「ワカモノリサーチ」URL(https://wakamono-research.co.jp/media/)の併記をお願いいたします。



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